AI社員ニュース ── 経営者が来週から使える話
年俸制でも、法定労働時間を超えれば残業代が要る。賞与の時に払う年俸の分も、割増賃金の計算の基礎に入る
「年俸制だから残業代は出ない」という決まりは、多くの場合そのままでは通りません。厚生労働省の Q&A では、年俸制での割増賃金の考え方が示されています。
年俸制でも割増賃金は要る
年俸制を導入しても、実際の労働時間が1週または1日の法定労働時間を超えれば、原則として割増賃金を支払わなければなりません。労働基準法37条は、賃金の決め方にかかわらず、時間外・休日・深夜の労働に割増賃金を払うよう義務付けています。労使で払わないと申し合わせても無効です。
例外は、農業・畜産・水産の事業に従事する者、監督もしくは管理の地位にある者または機密の事務を取り扱う者、監視または断続的労働に従事する者で行政官庁の許可を受けたもの、です(労働基準法41条)。
賞与の時に払う年俸の分も基礎に入る
家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時の賃金・1か月を超える期間ごとの賃金は、割増賃金の基礎に入れません。ただし、年俸の一部を賞与の時に払う場合(例 年俸の17分の5を6月と12月に払う)、その分は「臨時の賃金」にも「1か月を超える期間ごとの賃金」にも当たらず、確定した年俸額を基礎に割増賃金を払う必要があるとされています(平成12年3月8日 基収78)。
年俸に割増賃金を含める場合
年俸に割増賃金が含まれていることが労働契約の内容として明らかで、割増賃金の部分と通常の賃金の部分を区分でき、割増賃金の部分が法定の額以上払われている場合は、違反にならないとされています。ただし、その時間数を超えて働かせた分の割増賃金を払っていない場合や、各月に均等に払っている割増賃金の分が、その月の実際の時間外労働の額に満たない場合は違反になります。
来週から使える手順
- 年俸制の人ごとに、月の労働時間と時間外の時間を記録する
- 年俸に残業代を含めている場合は、何時間分・いくらかを契約書で確かめる
- 毎月、実際の時間外の額が、含めている額を超えていないかを確かめる
- 管理監督者として扱っている人が、本当に当てはまるかを専門家と見直す
年俸制の人ごとの時間外の記録、含めている残業代との比べ、超えた月の知らせは、AI社員にLINEで頼めます。賃金の決め方と労務の判断は、人(経営者と社会保険労務士)が行います。