AI社員ニュース ── 経営者が来週から使える話
「不良品1個100円」「遅刻の違約金」のように賠償額を前もって決めるのは禁止。損害があっても給料から天引きはできない
「お皿を割ったら1枚いくら」「備品をなくしたら弁償」と、給料から引く決まりがないでしょうか。厚生労働省の Q&A は、賠償額の予定と天引きの禁止を示しています。
賠償額を前もって決めるのは禁止
不良品1個につき100円というように、前もって使用者が賠償額を決めることは、違約金の定め、または損害賠償の予定として禁止されています(労働基準法16条)。違反した契約は無効で、使用者は、実際に損害を被った場合に、その事実を証明して損害賠償を請求できるにすぎません。
給料からの天引きも禁止
賃金は全額を払わなければならず(労働基準法24条1項)、賠償金や貸付金などを使用者が一方的に賃金から差し引くことは、原則禁じられています。
一方的な控除が認められるのは、税金・社会保険料の源泉徴収、賃金控除の労使協定がある場合、裁判所から差押えなどの命令が来た場合、相殺の合意がある場合、過払いの調整で時期が近く額が相当な場合(原則として支給額の4分の1以下)などです。労使の合意による相殺は、労働者の完全な自由意思によるものに限られます。
実際に損害が出た場合
労働者の故意・過失で不良品を出し、それと会社の損害の間に相当な因果関係が認められる時は、実際の損害額の全部または一部について、労働者に賠償責任が生じることがあります。ただし、この場合でも賃金からの天引きは許されず、請求できる範囲も信義則上限られることがあるとされています。
来週から使える手順
- 就業規則や雇用契約書、店の決まりに、弁償や違約金の額を前もって決めた文が無いかを確かめる
- 給与明細に、弁償・罰金・違約金として引いている項目が無いかを確かめる
- ある場合は、その決まりと天引きをやめる
- 実際に損害が出た時は、給料から引かず、別に話し合う形を決めておく
就業規則と店の決まりの弁償・違約金の文の洗い出し、給与の控除項目の確かめ、損害が出た時の記録は、AI社員にLINEで頼めます。損害賠償を求めるかの判断と労務の判断は、人(経営者と社会保険労務士・弁護士)が行います。