AI社員ニュース ── 経営者が来週から使える話

「立て替えた借金を返し終わるまで辞められない」という契約は無効。返済が残っていても、退職はできる

スタッフの借金を立て替えてあげる代わりに「返し終わるまで辞めないでね」と約束していないでしょうか。厚生労働省の Q&A は、そうした約束の扱いを示しています。

立て替えそのもの

Q&A の例は、入社時の借金約600万円を会社が立て替え、毎月5万円ずつ給料から返してもらう代わりに、完済までは退職できないという条件です。

労働基準法16条(損害賠償の予定の禁止)と17条(前借金相殺の禁止)には直接には当たらず、本人が自分から入社を望み、立て替えを材料に意思を縛って契約させたものではないので、17条に反するものではないとされています。

辞められない約束は無効

しかし、600万円を5万円ずつ返すと120か月、10年かかり、入社から10年間退職できないことになります。これは職業選択の自由(憲法22条1項)に反し、強制労働の禁止(労働基準法5条)にすら当たりかねない条項で、10年間の退職禁止の約束は、公序良俗に反し無効(民法90条)とされています。

返済は残るが、退職はできる

会社には立て替えた金銭を求める権利があり、退職した後も返済の義務は本人に残りますが、その返済を退職の条件にすることはできません。そのため、会社への借金が残っていても退職することはできるとされています。

来週から使える手順

  1. スタッフへの貸付や立て替えの契約書に、返済まで辞められないという文が無いかを確かめる
  2. ある場合はその文をやめ、退職した後の返し方を書面で決め直す
  3. 給料から返済分を引いている場合は、本人との取り決めと控除の協定を確かめる
  4. 貸付や立て替えをする前に、社会保険労務士か弁護士に確かめる

貸付や立て替えの契約書の文の洗い出し、返済の残高の記録、退職後の返し方の書面の下書きは、AI社員にLINEで頼めます。契約の内容と労務の判断は、人(経営者と社会保険労務士・弁護士)が行います。

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