AI社員ニュース ── 経営者が来週から使える話

転勤の命令は就業規則に定めがあれば原則できるが、不当な目的や著しい不利益があれば権利の濫用。勤務地を限るなら特約で、変更の範囲は採用時に明示

お店や営業所が複数ある会社では、社員に別の店舗への異動をお願いすることがあります。会社はどこまで転勤を命じられるのか。厚生労働省の Q&A は、就業規則・最高裁の判断・勤務地を限る約束の3つから示しています。

就業規則に定めがあれば、原則として命じられる

多くの会社は就業規則に、会社が社員の配置を裁量で決められ、著しい不利益がない限り社員は命令に従う、という定めを置いています。勤務地だけでなく、担当の仕事や職種の変更も同じです。

権利の濫用になる場合

最高裁は、転勤、特に引っ越しを伴う転勤は生活に少なからぬ影響を与えるので、無制限には命じられないとしました(東亜ペイント事件・最高裁昭和61年7月14日判決)。

業務上の必要性があっても、他の不当な動機・目的による命令や、社員に通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる命令は、権利の濫用として認められません。

勤務地を限る約束と、採用時の明示

「実家から通える範囲でしか働けない」といった人を雇う時は、一般の契約ではなく、勤務地を限る特約を結ぶことになります。

2024年4月1日からは、労働条件を示す時に、最初の就業場所と業務だけでなく、その「変更の範囲」も明示しなければなりません。

来週から使える手順

  1. 就業規則の人事異動の条に、勤務地と職種の変更の定めがあるかを確かめる
  2. 勤務地を限って雇っている人がいれば、労働条件通知書に限る旨と変更の範囲が書いてあるかを確かめる
  3. 転勤をお願いする前に、本人の家族の事情(介護・育児など)を聴いて記録する
  4. 引っ越しを伴う転勤で本人が強く反対する時は、命じる前に社会保険労務士か弁護士に確かめる

就業規則の異動の条の抜き出し、社員ごとの勤務地の限りと変更の範囲の一覧づくり、本人へ事情を聴く連絡の下書きは、AI社員にLINEで頼めます。転勤を命じるかの判断は、人(経営者)が行います。

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